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【2022年11月】ナフサ価格の見通しは?高騰・下落理由と今後の推移も解説!

市場考察2023.01.05

2022年はナフサの価格が高騰したり、下半期からは下落したりと、変化の大きい年だったかと思います。世界情勢についてのニュースも多い1年でしたが、それによってプラスチックの価格にも影響がでました。

そしてこれからどのように価格が変動していくのかも気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、2022年上半期にナフサ価格が高騰した理由と、下半期に下落した理由をわかりやすく説明した後、今後の見通しも解説していきます。

2022年上半期にナフサ価格が高騰した理由は?

プラスチックの原料であるナフサは原油から作られるので、原油価格の値動きによってナフサの価格も変動していきます。

原油価格だけではないですが世の中では基本的に、需要と供給のバランスが変動することで、価格が変動していきます。原油のニーズが低いときは原油が買われないので価格がどんどん下がっていき、ニーズが高いときは原油の奪い合いになるので価格はあがります。
このような需要と供給のバランスに加えて、為替の値動きにも原油価格は左右されます。基本的に日本は原油を輸入しないといけないため、円安が進むと仕入れ値は高くなります。2022年では円安が加速し、原油の仕入れ値にも影響が及んでいます。
原油の需要と供給のバランスについては、世界各国の様々な情勢による影響を受けます。中東での内紛や、アメリカとロシアの対立、ヨーロッパ各国の動き、中国の動向など複数の要因が絡み合って、需要と供給のバランスは変動していきます。

2022年の上半期に特に影響を与えた要因として上げられるのが、新型コロナウイルス感染症の流行とウクライナ危機です。

新型コロナウイルス感染症

ナフサ価格が高騰した理由の1つに、新型コロナウイルス感染症の流行があげられます。
2020年に世界的に新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が始まりました。ご存知の通り、各国で外出制限や入国制限などの行動制限が行われることになりました。世界的に経済が低迷し、原油価格が低下したというのは周知の事実ですよね。
そこで、対策を打ったのが産油国です。原油価格の低下を受けて、イランやイラク、サウジアラビアなど原油の輸出を行う国で構成されているOPEC(石油輸出国機構)各国で協議が行われ、原油の減産が行われました。その結果、原油価格を維持することに成功し、経済活動が少しずつ回復していくにつれて、原油価格も少しずつ回復してきました。
そして、どんどんワクチンの接種が進み、感染者数が落ち着いていくにつれて徐々に行動制限も緩和されたことで、原油の需要が急激に高まりました。その結果、原油価格の急激な上昇につながったというわけです。

分かりやすくまとめると、このような形です。

ウクライナ危機

ナフサ価格が高騰した理由はコロナの流行の他に、2022年2月に発生して現在も続いているウクライナとロシアの戦争があげられます。

ヨーロッパの各国はロシアへの経済制裁として、ロシアからの原油の輸入を一部行わないことが決定されました。ロシアも大きな産油国です。ロシアからの原油輸入を行わない分を中東での生産で補うのは難しいため、世界的な原油不足が起きるのではないかと懸念が続いています。

2022年3月の段階では、1バレル150~160ドルとなりました。その前月が1バレル80〜90ドルほどだったので、おおよそ2倍ほど原油価格が上がったことになるので、相当大きな高騰でした。

2022年下半期にナフサ価格が下落した理由は?

2022年上半期は上昇を続けていましたが、下半期にはナフサ価格は下落傾向にあります。

「WTI原油価格」を見ると数値の変動がわかります。WTI原油価格はニューヨークのマーカンタイル取引所において先物取引(※)される、テキサス州で産出された原油価格のことを指します。

※先物取引とは常に価格の変動が発生するものに対して、将来の需要を予測して、あらかじめ売買する価格や数量を決めておく取引のことです。

WTI原油価格は世界的な原油価格の指標となっているだけでなく、世界経済の動向をみる重要な指標とされています。

WTI原油価格は、2022年6月頃までは1バレル110ドル前後で推移していましたが、2022年8月には1バレル90ドル前後にまで下落しました。

では、なぜナフサ価格の元となっている原油価格は下落傾向にあるのでしょうか。

2022年8月:OPECによる原油の増産


2022年8月にWTI原油価格が下落したのは、中東の産油国およびロシアなどで構成される「OPECプラス」が原油の増産を決定したことが大きな理由の1つです。

WTI原油価格は基本的には需要と供給のバランスが重要であり、世界的なコロナ渦の影響で経済の回復の目処が立っていなかったことから、OPECプラスは原油の増産に消極的でした。原油の増産をしないということは供給量が少なくなるので、WTI原油価格は高値で推移していました。
しかし、コロナの流行が落ち着いてきて、経済が回復してきたことから原油の増産が行われました。原油の供給に対する不安が解消されてことで、WTI原油価格の下落につながったというわけです。

2022年9月:中国のロックダウン


8月にOPECが増産を決定したにも関わらず、9月に入ってすぐに新型コロナウイルス感染拡大を受けて、中国でロックダウンが実施されました。
OPECが増産して原油の供給が増えたにもかかわらず、大国である中国がロックダウンをすることで世界的に原油の需要は減ってしまいました。
原油価格は需要と供給のバランスで決まるので、2つの影響が大きく影響して、原油価格が下落していると考えられます。

ナフサ価格の今後の見通しは?

現在ナフサ価格は下落傾向にあります。また、今後もナフサ価格は下落方向に進むであろうと予測されています。

ただし、あくまでも予測であり、ナフサ価格は世界情勢の影響を受けやすいため、ウクライナ情勢が落ち着いたり、中国でのコロナによるロックダウン解除されて需要が戻ってきたりすると、再度ナフサ価格は上昇する可能性があります。

OPECにとっては、原油価格が高くなると利益もでるので、産油量をコントロールするような動きは出てくるでしょう。

また日本は輸入をしているため、円安も見過ごせません。原油の需要と供給のバランスだけではなく、為替の影響を大きく受けるので、ここ最近の急激な円安によって原油価格も当然引き上げられます。

前提として、絶対的な予測できないさまざまな要因が絡み合って原油価格は変動するので、ナフサ価格の今後の推移を正確に読み解くことは難しいです。世界的に影響の大きい情勢・為替の変動にはいつも注意を向け続けることが大切だと言えるでしょう。

まとめ

本記事ではポリエチレンやポリプロピレンなどの原料であるナフサの価格変動について解説をしてきました。

ナフサは原油から作られているため、原油価格の変動の影響を強く受け、原油価格は様々な世界情勢(コロナの流行やウクライナ危機)の影響を受けて、高騰したり下落したりと日々変動を続けています。

弊社ポリコンポは三井物産プラスチックの関係会社であり、小口販売に特化したポリエチレン、ポリプロピレンの販売を行っております。弊社グループの情報網で原油・ナフサ・プラスチック原料価格の変動も常にモニタリングしております。

価格や素材選びにお悩みがあれば、プラスチック樹脂に詳しい専門の担当によるご相談も可能です。

まずは一度、お問い合わせをしていただければ幸いです。

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